昨今流行りの山のグレーディング。富山県で例えるなら最もグレードの高い山は毛勝山でしょう。所要時間は10時間をゆうに超えるというのに避難小屋はおろか水場すら無いんですからΣ(`□´/)/ もちろん人影も薄く単独行には不向き。お隣の剱岳とは別の意味で遭難の危険性が高い山です。

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ここに限らず、長大な水場の無い尾根の登山適期は秋!しかし日が短く日帰りは健脚者の領域。亀足で可能なのは夏至の前後くらいですが暑さ対策が必要不可欠。

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他にもネガティブな要素はあげればきりがありませんが、脱水に備えて2㍑の水分と熊鈴は必須。あとは可能な限り軽量化して今季最大の難敵に挑みます。

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登山口は阿部木谷の時と同じ。東又谷川を渡ってすぐの大きな立山杉が目印。

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いきなりの急登もここでは当たり前。むしろフィックスドロープがある事に驚きました。

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陽を遮ってくれる樹林帯で時間短縮したかったんですが急登がそれを許してくれません。時折、僧ヶ岳~越中駒ヶ岳の見慣れない眺望が慰め程度に。

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2時間ほどで灌木帯に。今日ばかりは陽に当たりたくない!(`-´メ) 人生と同じで日陰を歩きたい 正面は前衛のモモアセ山。

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それでもキツいだけではありません。登山道脇のゴゼンタチバナはそれこそ半端ない!数(地味で目立ちませんが)

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「男前な登山道」といってもナルシストってわけではないんです。ナンパなところだって持ち合わせています。

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紅白のシャクナゲが揃って同じ場所で見れるなんてことも。ふつうはどっちかだけじゃ?

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さていよいよ核心部。残雪が夏道を覆うようになってきました。

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雪が融けたら楽園か?たぶんモモアセ池のあるところ。後立山の眺望がようやく迎えてくれました。

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モモアセ山への最後の登り。これを登りきると初めて毛勝山が目に飛び込んでくるはずです。

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わぁー!キタ―( ゜∀゜)―!さすが北方稜線のラスボス。しかし、ちょっとヤバそうな気も…。あれだけ雪渓が残ってて大丈夫なん?

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中央が前回登ったボーサマ谷の雪渓。ここから見ると「ホントに登ったん?」くらいの急傾斜です((( ;゚д゚)))

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その時と比べると「季節は夏だし、尾根コースだし、今日は体力勝負!」と思っていたんですが…('A`|||)

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こ、これは…((( ;゚д゚))) 
不安は的中。山頂直下の雪渓の中に人影が見えました。どう見てもピッケル、アイゼン無しでは不可能です。滑落すれば左下の奈落へと…(|| ゜Д゜)

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実は軽量化を優先するあまり、担いできたのはスノースパイクでしたΣ(゚д゚;) 当然戦わずして敗北は決まりました(>ω<)/。・゜゜・

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それでも山頂の肩までは行けそうです。せっかく5時間も登ってここまで来たんです。勇気ある撤退はもうちょっと先延ばしさせてください(^人^)

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ふぇぇ(゜ロ゜;ノ)ノ

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なんとか肩まで来れたものの…。この先は努力や根性だけでどうにか出来るようなところではありません。・゜・(つД`)・゜・必要なのは雪山装備です。
もちろん、なめていたわけではありませんよ。北アルプスで最も手強い山とリスペクトしていました。ただ尾根コースにこれほど雪が残っているのは想定外です。先週の白馬も稜線には雪はありませんでしたから。スノースパイクさえ無用の長物になると思っていたくらいです。

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降りてきた登山者を三顧の礼でお出迎えw よくぞご無事でε=( ̄。 ̄ )うらやま~

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さて、スノースパイクではここからの下山すら命懸け。欲張った分ツケを払わされます。一歩一歩、慎重に慎重に…。

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スパイクは基本、フラットフィッティング。キックステップには向いていません。急な下り斜面ではあまり役に立たないんです。ヒヤリハットにプチ滑落。「緊張して喉が乾く」なんて久しぶり。

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これほど後ろ髪を引かれる下山は初めて。認識の甘さを反省しつつも、リベンジを誓いました。

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山頂直下の雪渓が消えた頃に…。いや、それでは暑すぎるだろうから、やっぱり秋かな?とにかく「このブログをアップデートして完成させたい!」それまでしばらくお待ちください_(._.)_